私は、これまで住宅リフォームと不動産売買の両方に関わってきました。
しかし、その中で強く感じてきたのは、住宅業界の構造的な違和感です。その中の一つに不動産の購入からリノベーションに至るまで、全てを一社で完結させる…いわゆる「ワンストップ」という仕組みが上げられます。
住宅の購入は、人生において極めて大きな意思決定であり、本来であれば、その判断は十分な情報と公平な視点に支えられていなければなりません。
しかし、ひとつの組織の中に、売る機能、検査する機能、工事する機能がすべて集約されると、どうしても判断の中立性を保つことが難しくなります。それぞれがそれぞれの立場で動く中で、本来最も守られるべきものが十分に機能していない…それは「第三者性」であり、顧客の立場に立った中立的な判断でした。
一見するとワンストップという発想は、合理的で分かりやすい仕組みです。しかし現実には、判断に必要な情報や視点が偏ってしまい、顧客にとって最善の判断が担保されにくい構造になってしまうということに気付いた訳です。
だとすると必要なのは、役割を分け、それぞれが専門性を持ちながらも顧客のために機能する関係性です。利害から一歩距離を置いた第三者の視点を取り入れ、情報を正しく整理し、その上で顧客自身が意思決定を行う。
このプロセスこそが、これからの住宅流通において不可欠なものだと考えるに至りました。
住宅の価値が正しく見極められず、次へと流れていってしまうことは極めて勿体ないこと…第三者性を持った判断と役割が正しく機能する関係性の中でこそ、住宅の価値は本来の姿で引き継がれる…
今は、それが私達の考える「サステナブルデザイン」の本質に最も近いのだろうと思っています。
代表取締役 松戸 明
































