先日、ホームインスペクション(住宅診断)をしました。 昭和48年に建てられた、木造2階建ての住宅です。 ホームインスペクションでは、普段あまり目にしない、天井裏(屋根裏)や床下へ入っての調査も行います。 そして床下調査をした際に、しばしば見受けられる、建物にとって心配な状況があります。 それは、お風呂場から床下への水漏れです。
このような状況でも、お風呂場には別に問題があるようには見えません。 当然生活に支障もありませんから、住んでいる方は、まさかこんな状況になっているとは思いもしません。
ユニットバスの場合は、このような状況はまずありませんが、タイルで壁や床を仕上ているお風呂の場合は、注意する必要があります。 基本的にタイル壁自体には、防水性は期待できません。 壁内の防水シートにより防水されている場合がほとんどです。 新築のときは大丈夫でも、年数が経過するうちに、壁の中の防水シートがだんだん劣化していきます。 そうなってしまうと、壁や床表面から見える隙間やひび割れをコーキングするだけでは、どうしても止めきれない場合が多いです。
水漏れにより、床下に湿気を多く含むことで、シロアリが棲みついきやすくなります。 普段の生活でも床がたわんで来たり、お風呂のドア枠が腐ってきたりすれば気が付くのですが、その頃では、かなり劣化が進んでいる可能性が高いです。 そうすると、修繕も大変になりますので、早めに発見することが最善の方法です。