耐震補強のリフォーム工事は、工事を開始してから、工事の変更が発生しがちです。それによって、費用が追加になったり、工事日程が延長になったりと、困ったことになってしまいます。
それは、設計の段階では建物を壊すことができませんので、実際に目で確認できないため、想定で設計せざるおえないからです。そういったことを最小限にするために、補強箇所の解体調査を、工事前に行うようにしています。
補強を予定している壁の一部を開口して壁内の構造や状況を確認します。
壁内に、9cm角の太い筋違いが、ボルトで柱にしっかり固定されていました。実際確認した状況に合わせて、耐震診断書と補強設計を計算し直します。場合によっては、補強箇所を変更する場合もあります。
天井を開口して、天井裏の状況を調査しました。排水管が、壁を補強するのに邪魔になってしまうため、配管工事が必要になります。このような場合も、事前に工事予算に組み込むことができます。工事開始後、実際に壁を解体してからの突発的な予算の変更を避けることができます。
工事前解体調査は、耐震補強工事をスムーズに予算オーバーしないようにするためには、必須です。