随分前、国が掲げた「リフォーム倍増計画」が一向に進まず、リフォーム業界の市場規模が何故7兆円前後で横ばいなのか?私の趣味である戦国時代の城の視点で考えてみました。
日本の住宅ストックは、確実に老朽化しています。
耐震性、断熱性、設備の寿命・・どれを取っても、手を入れる必要のある住宅は増え続けています。それにもかかわらず、リフォーム業界の市場規模は、長年7兆円前後で横ばいのままです。これは、需要がないからではないと私は思っています。
原因は大きく二つ。
一つは、国が掲げる「住宅ストック再生」という後詰が、まだ戦局を変えるほどの規模になっていないこと。援軍は来る。しかし少数・・点の支援に留まり、業界全体を一段押し上げるほどの量にはなっていない。
そして、もう一つは、既存不適格住宅に対する是正圧が弱いこと。耐震性に問題があっても、住める、売れる、貸せる・・直さなくても当面は困らない。城壁が薄く、石垣にひびが入っていても、まだ敵が攻めてこない状態が続いているようなもので、城主は本腰を入れて城の改修を考えません。
つまり、既存不適格の住宅は、融資・流通・維持の面で明確に不利になる仕組みを作り、同時に、補助金や税制を単発で終わらせるのではなく、複数年、恒久的な後詰として用意することです。自然災害で、住宅の悲惨な倒壊等を防ぐためにも必須の規制だと考えます。
城壁が薄い城に対して、「直した方がいい」と声をかけるだけでは、城主は動きません。退路を断ち、援軍を本気で送り込んだ時、初めて城主は戦う決断をするのではないでしょうか?
「是正圧と後詰」
この二つが動き出した時、これまで眠っていた住宅リフォームの需要は一気に動くはずです。(同時に供給の拡大も考えたうえで)住宅ストックをどう次世代に繋いでいくのか?国には本気の議論と決断を期待しています。
代表取締役 松戸 明
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