10月31日 防災科学技術研究所より『房総半島沖のスロー地震の発生が最も短い間隔である。』と、発表されました。
通常は、平均6年の周期で起きていたスロー地震が、前回の発生より、約4年後の10月26日に観測されました。
このスロー地震が起きる場所は、これは、首都圏に甚大な被害をもたらした関東大震災や、江戸時代の元禄大地震の震源とほど近く、巨大地震発生の要因と考えられていますので、以前よりとても注意深く研究、調査されている場所です。
今回のスロー地震の観測は、3月の東日本大震災が発生から間もないことから、その影響もあるのでないかと考えられています。
大震災の傷跡には、放射能や瓦礫の撤去など未だ解決されず、日々報道されている事もあります。
油断や慢心が被害を大きくします。
このように目に見えない、体に感じない影響が起きていることも忘れないようにしなければならないと思います。
≪房総半島沖のスロー地震とは≫
首都圏の沖合では、フィリピン海プレートが陸地の下に年間約3㎝づつ沈み込んでいます。
プレートの沈み込みに伴い陸地のプレートも引き込まれます。
陸地側のプレートはしっかり固定されているのですが、徐々に引き込まれることによって起きるひずみも大きくなります。
そして、ひずみが限界に達すると陸側のプレートが元に戻ろうとします。
その戻り方として、1週間に10㎝程度とゆっくりとずれ戻るのが、『スロー地震』です。
動きがゆっくりなので、地震波を出さず地震計には記録されません。
しかし、固定が崩壊しその反動でプレートが大きく動くことがあります。
これが、巨大地震です。
スロー地震は、巨大地震発生の可能性を秘めています。