「長期優良住宅」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
長期優良住宅とは、簡単に言えば長く住み続けられる優良な住宅で、国が決めた基準をクリアする必要があります。
こんな住宅ができた背景には、現在日本の住宅はこんな問題をかかえているからです。
- 住宅の建て替えサイクルが他先進国に比べて異常に短い。(日本の住宅は26年、アメリカ44年、ヨーロッパ75年)
- 建て替えにかかるコストの負担が大きい。
- 短い年数で壊すと大量の廃材が発生する。そもそも住宅がもったいない。
- 木造住宅は築20年を超えると価値がほぼゼロとみなされる。
等々、このような問題を解決するべく、長期優良住宅というものが出てきました。
現在日本では中古住宅がかなり余っているという状態で、何とかしてそれらの流通を活性化させていきたいという国の方針があります。中古住宅の流通が進まない理由には、その物件の性能が不透明であるということで消費者が不安になるということもあるかと思います。
特に影響が大きいのは「中古は新築に劣る」というイメージでしょうか?
現在、そのイメージを払しょくするべく国のプロジェクトが進行しています。
それが「長期優良リフォーム制度」というものです。
長期優良住宅のリフォーム版ですが、様々な基準を設け中古住宅の品質を改善し、中古市場の活性化につなげていくということです。これにより、先にあげたさまざま問題点を解決できるということです。
かつ、中古住宅の流通やリフォームの市場で2020年までに、市場規模を現在の10兆円から20兆円にして経済の活性化にもつなげていこうという計画です。
この制度はいかにしてチェック基準の内容を作り、中古物件を購入する消費者の不安を解消できるかがポイントになってきます。
ただこの制度が整備されれば消費者は優良で魅力的な中古住宅を見つけやすくなるでしょうし、様々な税控除や助成金などが用意されるということなので、メリットの大きいものになりそうです。
今後は注意深く見ていきたいと思います。