耐震診断費用の相場(木造住宅)と費用項目 – 助成金と減税も解説

本稿では、木造住宅で耐震診断を実施するといくらくらいかかるのか、目安(相場)をご紹介します。耐震診断や耐震改修工事で使える助成金や補助金、減税についても解説します。

「耐震診断に興味があるけど、いくらくらいかかるのか分からないと頼みづらい……」「インターネットで調べても、難しすぎてよくわからない……」とお困りの方にぜひご覧いただきたい内容です。

ご自宅にあった耐震診断を安心して進めていただけるように、カンタンかつ詳しく解説していきます。どうぞ最後までご覧いただき、ご活用ください。

耐震診断の種類と費用項目

まずは、耐震診断の種類と費用項目をご紹介します。ご自宅はどんな耐震診断法を採用すべきなのか、耐震診断料金以外にどんな費用項目があるのか、知るための参考にしてください。

耐震診断の種類

耐震診断は、お住まいの住宅が木造か非木造(鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造)かによって方法が変わります。それぞれ3つずつ診断法があるので、ご紹介しましょう。

木造住宅

Ÿ   誰でもできるわが家の耐震診断(簡易診断法)
Ÿ   一般診断法
Ÿ   精密診断法

非木造住宅

Ÿ   1次診断法
Ÿ   2次診断法
Ÿ   3次診断法

木造住宅の「誰でもできるわが家の耐震診断」は、住宅所有者が自分でできる簡易的な診断法です。10項目の設問に回答することで、自宅の耐震性や、家のどの部分が耐震と関係あるのかわかるようになります。

一般診断法は、専門家(建築士や建築関係者)が目視かつ非破壊(天井や壁をめくらない)でおこないます。ですから、購入前の(解体できない)中古住宅でよく利用される耐震診断法です。

精密診断は、必要に応じて天井や壁などをめくる破壊調査をともないます。大型リフォームとあわせて耐震改修をしたい人にむいている診断方法です。

非木造の耐震診断は上位の診断法になるほど耐震性の計算が難しく、結果の信頼度や診断料金が高くなります。診断方法については以下で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

耐震診断の方法(一般・精密診断法、1次・2次・3次診断法)と流れ

耐震診断は、耐震改修を前提にしている場合は最初から上位の診断を選ぶと良いでしょう。耐震改修の必要性から調べたい場合は、下位の診断法から飛ばさず順番に実施すると無駄な費用がかかりにくくなります。

ただし非木造は、診断法と駆体構造の相性があるので注意が必要です。たとえばラーメン構造(柱と梁の接合部を剛接合した構造)の建物は1次診断法と相性が悪く、耐震性が過小評価されます。

耐震診断の費用項目

つづいて、耐震診断の費用項目をご紹介します。耐震診断に必要な費用は、診断料金だけではありません。他に、次ぎの4つの費用がかかるケースもあります。

・図面作成料
・破壊調査にともなう工事費(主に精密診断法)
・耐震改修工事費
・耐震基準適合証明書の発行手数料

耐震診断は、事前に予備調査を実施して建物概要の情報や必要資料を取得します。とくに構造図面(どれが耐力壁がわかる図面)が重要で、ない場合は構造を確認しながら住宅各部の寸法を測って作成します。

耐震診断事業者に図面を作成してもらうと、図面作成費用がかかります。壁の一部を破壊して耐力壁(地震の力に抵抗できる壁)を探すこともあり、その場合は解体と復旧の工事代金がかかります。

なお、解体と復旧に関しては精密診断法でも発生します。工事代金は解体箇所の広さや解工事の難易度によって変わります。大型リフォームとタイミングを合わせてやると、経済的に済ませられるでしょう。

ポイント
購入前の中古住宅を耐震診断したい場合は、破壊調査ができません。ですから基本的に一般診断法になり、まんがいち構造図面がないときは、あきらめざるを得ないケースもあります。

予備調査のあとは、現地調査(外観、材料、図面照合、敷地内や周辺の状況など)をへて耐震計算をおこない、結果は報告書にまとめられます。

耐震計算の結果「耐震改修が必要」とわかれば、耐震改修工事をおこなうか検討します。耐震改修工事を実施した方が住宅ローン減税を利用する場合は、工事の証明として「耐震基準適合証明書」も必要になります。

ここで覚えておいていただきたいのは、耐震診断・耐震設計・解体や耐震改修工事は依頼先と料金支払が分かれるということです。耐震診断と耐震設計を請ける設計士や、診断・設計・工事を全部ワンストップで請けるリフォーム会社もあるので、ご活用いただくと発注者の負担が減るでしょう。

なお、誠実なワンストップ型リフォーム会社に頼めば依頼者がラクできるだけでなく、無駄なく経済的に耐震改修できます。いっぽう悪質な会社は過剰に不安をあおり、必要ない耐震改修まですすめてきますので、業者選びは慎重におこないましょう。

木造住宅の耐震診断費用の相場

つづいて、木造住宅の耐震診断費用の目安をご紹介します。ただし診断する事業者や地域によって大きく費用が変わりますので、参考程度とお考えください。

耐震診断費用の目安

先述のとおり、木造住宅の耐震診断法は3種類あります。最初にご紹介した「誰でもできるわが家の耐震診断」は住宅所有者が自分でできる簡易な診断法で、費用がかかりません。

診断は問診形式で、質問内容は以下で確認できます。

参考:誰でもできるわが家の耐震診断

一般診断法や精密診断法の費用の中には、一般的に以下のものが含まれます。(事業者によっては、耐震改修のプランを1案無料で出すところもあります)

・予備調査
・現地調査
・耐震計算
・報告書作成

上述の作業において、一般診断法の費用の目安(延べ床面積100㎡程度の家)は「10~40万円」です。精密診断法は「15~45万円」くらいに設定している事業者が多いようです。

・一般診断法 ⇒ 10~40万円
・精密診断法 ⇒ 15~45万円

ひとくちに「耐震診断」と言っても、サービス提供者や地域性によって内容も価格もマチマチです。何社か見積もりを依頼して価格と内容を比較してから、依頼先を決めるといいでしょう。

なお、どちらの診断法も構造図面がない場合は「+1~2万円」くらいの追加費用がかかります。解体と復旧工事が必要な場合は、別途工事費用がかかります。

弊社「マツドリフォーム」の料金表はこちら

耐震改修費用の目安

耐震改修工事の費用は、工事内容によって大きく変わります。財団法人日本建築防災協会が編集した資料によると、もっとも件数が多い価格帯は「100~150万円」となっています。

参考:財団法人日本建築防災協会編集「木造住宅の耐震改修の費用」

この資料には概算で計算する方法が載っていますので、引用でご紹介しておきましょう。

耐震改修工事費の目安 = 27,000円 × (耐震改修後の評点(目標) - 耐震改修前の評点) × 延べ床面積(㎡)

この式によると、耐震診断の平米単価は「27,000円」です。それに加点したい評点をかけると工事費の目安がわかります。

仮に100㎡の木造住宅が耐震診断で評点0.5とわかり、耐震改修で1.0を目指す(0.5ポイント上げたい)としたら工事費の目安はどうなるでしょうか。試しに計算してみましょう。

耐震改修工事費の目安=27,000円×(1.0-0.5)×100㎡=135万円

上述の例題の場合の耐震改修工事費の目安は「135万円」となりました。

耐震診断や耐震改修工事で利用できる減税や補助金・助成金

現在、旧耐震基準で建てられた住宅の耐震化が喫緊の課題になっています。そこで国や多くの自治体が、耐震診断や耐震改修をされる方の負担を減らす制度を設けて支援をおこなっています。

条件付きですが、耐震診断の費用を無料化したり、支援対象を新耐震基準で建っている家にまで広げたりしている自治体もあります。耐震診断前に、使える支援制度がないか、自治体のホームページをご確認いただくといいでしょう。

減税制度の概要

耐震改修で使える減税制度(耐震改修促進税制)をご紹介しましょう。この制度を利用すると、所得税や固定資産税を減免してもらえます。

減税制度

概要

住宅ローン減税

借入期間が10年以上の住宅ローンを借りた場合、ローンの年末残高の1%を所得税から控除

所得税の減税(投資型)

住宅ローン利用の有無にかかわらず、標準的な工事費用相当額の10%を所得税から控除(上限あり)

固定資産税の減税

一定の耐震改修工事をおこなった場合、工事完了年の翌年度分の家屋にかかる固定資産税を減額(適用期限:令和4年3月31日)

耐震改修促進税制の詳細は国土交通省のホームページで確認できます。ご利用を検討されている方は、一読しておくとよいでしょう。

参考:耐震改修に関する特例措置

弊社がある神奈川県川崎市では固定資産税の減税制度を設けていて、詳細は市のホームページで確認できます。あなたがお住まいの自治体もホームページに載せていると思いますので、ご確認ください。

参考:川崎市「耐震改修を行った住宅に対する固定資産税の減額制度

補助金・助成金

耐震診断や耐震改修で利用できる助成金は、主に旧耐震基準で建った住宅が対象でした。ですが、熊本地震で多くの新耐震基準住宅が倒壊したことを受け、対象を新耐震基準の家にまで広げつつあります。

耐震基準については、以下の記事で詳しくご紹介しています。気になる方は、ご覧ください。

【耐震基準とは?】建築基準法の耐震基準の概要、新・旧の違い

助成内容や助成金額は各自治体によって異なるので、お住まいの自治体のホームページをご確認ください。旧耐震基準の木造軸組工法の住宅については、無償で耐震診断してくれる自治体がたくさんあります。

こちらも参考まで、川崎市や横浜市と関連する情報にリンクを張っておきます。

自治体名

関連ページ

神奈川県

県内市町村における耐震診断・改修補助一覧

川崎市

木造住宅耐震診断士派遣制度

木造住宅耐震改修助成制度

横浜市

木造住宅耐震診断士派遣事業

木造住宅耐震診断士派遣事業(空き家)

木造住宅耐震改修促進事業

 

融資制度

中古住宅を購入してすぐに耐震改修をする場合は、住宅ローンが使えます。すでに取得済みの住宅に耐震改修を実施する場合は、リフォームローンか耐震改修ローンが使えます。

参考:住宅金融支援機構「耐震改修工事用リフォームローン」

耐震改修は100万円を超える規模になることもあり、工事資金を借りる場合は利息が高額になります。0.1%でも低い金利で借り入れすることで、利息の節約につながります。ローンを利用される場合は、複数の金融機関の金利やサービス内容を比較して決めましょう。

耐震診断費用の相場(木造住宅)まとめ

木造住宅の耐震診断(一般診断法)の費用目安は「10~40万円」くらいで、調査のために解体・復旧工事が必要な場合は別途工事費用がかかります。耐震改修をおこなう場合は、改修工事の費用も必要です。

耐震に関しては、国や自治体が積極的に支援をおこなっています。減税や助成金制度がたくさんありますので、お住まいの自治体で利用できるものがないか確認してみましょう。

マツドリフォームでは、弊社にて耐震改修工事や仲介をご利用くださる方に対して、無償で耐震診断させていただくサービスを準備しています。神奈川県川崎市で耐震診断をご検討中の方は、ご活用ください。

マツドリフォームの耐震診断

おすすめの関連記事

耐震基準とは?新・旧耐震基準の違い
耐震診断の種類と診断方法
耐震診断とは?費用、メリットとデメリット

お問い合わせ
オンライン相談
来店相談

関連記事

Copyright ©  2021 株式会社マツドリフォーム

PAGE TOP